"樹氷"の純白、"快晴"の青

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"樹氷"と聞くと、思い出されるのが、山形の蔵王「モンスター」を連想される方も多いでしょう。

あの雪まみれで、ちょっと「モサモサッ」とした姿です。

 

ひがしかわや、旭岳などで見れる樹氷は、もっと繊細で、まるで水墨画のようなものです。

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まるで枝がそのまま純白に色変わりしたような姿で、華麗な立ち振る舞いをしています。

そして、幻想さや神秘さを漂わせています。

 

樹氷は、気温が低いと空気中の水蒸気が過冷却状態の水滴(ひと昔前にありましたよね、

液状の水が何かにぶつかるととたんに凍り出す、てものです)が、霧となって漂い、

それが樹木に衝突した衝撃で木に凍りつくわけです。

 

こちらは、日本海側東北とは違い湿度も気温も低いので、ほっそりとした樹氷が出来上がります。

 

これが、眼下にずっと広がっていくんですよ!

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旭岳を含む大雪山連邦は、アイヌ語で"神々の遊ぶ庭"といわれていて、その神秘性は、

今も失われることはありません。

夏場は夏場で、明治の文人・大町 桂月が

「富士山に登って山岳の高さを語れ、大雪山に登って山岳の大きさを語れ」

と語ったように、眼下に広がる樹木の海と起伏する山岳の雄大さも魅力的ですが、

厳寒期のこの樹氷が広がる世界は、その幻想的な神秘感は、また大雪の違った姿でもあります。

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うす曇の雪の日は、日の光でモノトーンがかった色合いが不思議な雰囲気をかもし出し、

また太陽もまるで月のようにはっきりとした形を肉眼で確認することができます。

 

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樹林帯も少し降りると、トドマツやエゾマツ、アカエゾマツなど針葉樹林が増えてきて、そうなると

樹氷、というよりも、枝に積雪しているものです。

この純白と青のコントラストが、大変ステキです。

 

こういった風景が、観光客の皆様の心を捉えて離さない、忘れられない思い出になります。

 

 

 

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